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vol-41
本のタイトル: 「オレンジいろのペンギン」 作/葉祥明 佼成出版社 対象年齢 5歳から100歳まで 「他と違うことは、悪いことではない」をテーマにした絵本は、 他にもあると思いますが、この絵本は、もう一歩すすんで 「どうして、他と違う形をしてこの世に生まれてきたのか」ということを テーマにした作品です。 人は意識的にか、無意識にか「どうしてこの世に生まれてきたのか」 ということを、みつけようとして生き続けているように思います。 みつけた結果は間違っているかもしれません。 オレンジのペンギンのように、すぐに答えがみつかるとも思えません。 間違っていれば、次をみつけていけば、いいのです。 絵本挿絵画家、マーシャ・ブラウンは著書の中で、 「人は一生をかけて人になっていく」と語っています。 マーシャ・ブラウンは、違う作品に向かう時には、 自らそれまでのスタイルを捨て、白紙の状態で臨むことで 新しいスタイルを見出してきたそうです。 人は、いつでも白紙にもどることができます。 でも、一番大切なのは、 「自分のためではなく、誰かのために自分があること」だと この物語は、語っているようです。 この物語の結末は、誰もが、いつもいつも、心の中で 待ち望んでいることのような気がします。 (終わり) |