■■■ baby03  オレンジいろのペンギン ■■■




vol-41
   本のタイトル: 「オレンジいろのペンギン」

   作/葉祥明
   佼成出版社
   対象年齢 5歳から100歳まで


   「他と違うことは、悪いことではない」をテーマにした絵本は、
   他にもあると思いますが、この絵本は、もう一歩すすんで
   「どうして、他と違う形をしてこの世に生まれてきたのか」ということを
   テーマにした作品です。

   人は意識的にか、無意識にか「どうしてこの世に生まれてきたのか」
   ということを、みつけようとして生き続けているように思います。

   みつけた結果は間違っているかもしれません。
   オレンジのペンギンのように、すぐに答えがみつかるとも思えません。

   間違っていれば、次をみつけていけば、いいのです。

   絵本挿絵画家、マーシャ・ブラウンは著書の中で、
   「人は一生をかけて人になっていく」と語っています。
   マーシャ・ブラウンは、違う作品に向かう時には、
   自らそれまでのスタイルを捨て、白紙の状態で臨むことで
   新しいスタイルを見出してきたそうです。

   人は、いつでも白紙にもどることができます。

   でも、一番大切なのは、
   「自分のためではなく、誰かのために自分があること」だと
   この物語は、語っているようです。

   この物語の結末は、誰もが、いつもいつも、心の中で
   待ち望んでいることのような気がします。


   (終わり)



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