|
vol-38
タイトル: 市川里美さんの絵本 今、手元に2冊の絵本がある。 同じ作者の絵本とは思い難いような、絵の雰囲気である。 その絵本の作者は、市川里美さんだ。 はじめて市川里美さんの絵本を見た時、驚いたのは、絵本のタイトルの ところに、大きな字で「市川里美 画」と書かれていたことだ。 それは、冨山房のクリスマス絵本だった。 「いちかわ さとみ・・・」と書いたタイトルの絵本をめくる。 そこに広がるやさしい色づかい、生き生きした子どもの表情、 「市川里美 画」にふさわしい絵本だった。 市川さんの描いた子ども、ひとりひとりが好きだ。 そんな市川さんの子どもに会いたくなったら 「あなたもいますよ あそぶこどもたち」 (市川里美/画 矢川澄子/文 冨山房) を読むのにかぎる。 たくさんの子どもたちが、市川さんの絵本の中で泣いたり笑ったり みつめたり、考えたりしている。 どこにでもいるような、でも、市川さんの絵本の中にしか存在しないような そんなたくさんの子ども達に会うことができる。 今年、新刊の「うさぎのララ・ローズ」(講談社)を読んだ時、 こんなにも絵柄が変わる作者さんもめずらしいなと思った。 まるで別の作者?小さく「市川里美=作」と書いてある。 ページを読みすすむうちに、やはり市川さんの絵だと思った。 少し、パリっぽく、「世界の絵本」ぽくなった子どもたちだけど、 同じく市川里美画の中で生きている子どもたちだった。 あと、何年もしたら、また違う市川里美画に出会えるかもしれないと 嬉しくなった。 (市川さんが描く子どもだけでなく、ぬいぐるみの人形も 素敵すぎます!!) (今回紹介の絵本はこちら ↓↓) ************************** ●「うさぎのララ・ローズ」(講談社) ●「あなたもいますよ あそぶこどもたち」 (市川里美/画 矢川澄子/文 冨山房) (終わり) |