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vol-36
本のタイトル: キャベツくん 作:長新太 出版 : 文研出版 対象年齢: 4歳から100歳まで 今回は、ナンセンスな絵本のご紹介です。 みなさん、ナンセンスってなんのことかご存知ですか? 「どうでもいいこと、ばかばかしいこと」らしいです。 でも、ナンセンスと子どもの感性は、なかなかぴたっとあてはまり 大人が見ると「?」の世界も、子どもにはナンセンスではなく 愉快で楽しいお話となります。 大人もそのツボにはまると、ナンセンス絵本の妙な味わいに どっぷりつかってしまいます。 おなかがすいてふらふらの、ぶたやまさん。 道でばったり会った、キャベツくんを食べたい!と思ったのですが。 キャベツくんが、「ぼくを食べるとこうなる」と言います。 すると、空には、キャベツ化した動物がどーんと、次々浮かびます。 毎回「ブキャ!」という、ぶたやまさんの驚き。 その会話の繰り返しで、どんどんおもしろさに拍車がかかり、、、 最後はキャベツくんのやさしさで、ハッピーエンドとなります。 広い広い、野原と空、画面は単純な線と色で構成されています。 それが、のんびりとした風景として映ります。 絵本でなくては表せない計算しつくされた作者の意図や 感性が見え隠れする世界は、子どものために作られたからこそ ただただ笑うだけでいいんだという、すごく単純な思いを、 大人に思い出させてくれるのです。 キャベツくんを読んで笑えない大人になんて、なりたくないないですね。 (終わり) |