■■■ baby03  キャベツくん ■■■




vol-36
   本のタイトル: キャベツくん

   作:長新太
   出版 : 文研出版
   対象年齢: 4歳から100歳まで


   今回は、ナンセンスな絵本のご紹介です。
   みなさん、ナンセンスってなんのことかご存知ですか?
   「どうでもいいこと、ばかばかしいこと」らしいです。

   でも、ナンセンスと子どもの感性は、なかなかぴたっとあてはまり
   大人が見ると「?」の世界も、子どもにはナンセンスではなく
   愉快で楽しいお話となります。

   大人もそのツボにはまると、ナンセンス絵本の妙な味わいに
   どっぷりつかってしまいます。



   おなかがすいてふらふらの、ぶたやまさん。
   道でばったり会った、キャベツくんを食べたい!と思ったのですが。

   キャベツくんが、「ぼくを食べるとこうなる」と言います。
   すると、空には、キャベツ化した動物がどーんと、次々浮かびます。

   毎回「ブキャ!」という、ぶたやまさんの驚き。

   その会話の繰り返しで、どんどんおもしろさに拍車がかかり、、、

   最後はキャベツくんのやさしさで、ハッピーエンドとなります。

   広い広い、野原と空、画面は単純な線と色で構成されています。
   それが、のんびりとした風景として映ります。

   絵本でなくては表せない計算しつくされた作者の意図や
   感性が見え隠れする世界は、子どものために作られたからこそ
   ただただ笑うだけでいいんだという、すごく単純な思いを、
   大人に思い出させてくれるのです。
   キャベツくんを読んで笑えない大人になんて、なりたくないないですね。

   (終わり)



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