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vol-25
本のタイトル: 「タンゲくん」 「タンゲくんはタンゲくんのままで」 作・絵: 片山 健 出版社: 福音館書店 対象年齢: 4歳から100歳まで 突然ですが、みなさんは「丹下左膳」ご存知ですか? 昭和初期から映画やテレビ、舞台と公演もたびたびの人気時代劇。 今回、ご紹介の絵本は、片目のねこが主人公。 そして、その名前は、「タンゲくん」 ふらっと、”わたし”の家にやってきたねこに、お父さんは「タンゲくん」 と名前をつけます。 日本人らしくて、思わず笑ってしまいますね。 作者の片山健さんのインパクトある絵とほのぼのしたお話しが魅力の絵本です。 片目のタンゲくんは、どこからかやってきたねこ。 わたしのひざの上が大好きです。 昼間の行動は謎です。わたしは心配します。 「タンゲくん、けんかしてないかなぁ。片目だけど強かったらいいなぁ。」 夜になるともどってきて、きまって、わたしのひざの上に。 わたしはじっとしています。タンゲくんのために。 タンゲくんは、だれの束縛も受けません。 でも、タンゲくんは、タンゲくんのままでいいんです。 束縛しないことで得られるわたしとタンゲくんの関係。 ひざの上のタンゲくんの暖かさ。 タンゲくんはタンゲくんでありつづけること。 それが、わたしを癒したり、元気づけてくれるんですよね。 動物を飼うことで人が至福の幸福感を得るのは、無償の愛を体験している からだそうです。 この絵本も、そんな愛であふれているように思います。 みなさんは、小さい頃、また現在、そんな体験はありますか。 (終わり) |