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vol-24
本のタイトル: 「くものこどもたち」 「冒険を見守る大人」 作・絵: ジョン・バーニンガム 訳: 谷川 俊太郎 出版社: ほるぷ出版 対象年齢: 4歳から100歳まで この絵本は、未知の世界に迷い込んだ子どもが、また親の暖かい庇護の もとに帰るという、「不思議な国のアリス」から続く、冒険ファンタジーの 絵本です。 雲の写真と合成された絵は、ファンタジーの世界をよりリアルな現実へと 結びつけます。 子ども達は、いつもいつも親から離れ、冒険をしたがります。 でも、必ず冒険が終わった後は、親の元にもどってくるのです。 この絵本の主人公アルバートは、アクシデントから、ファンタジーの異空間 へと迷いこみます。無事に、親元にもどった後も、その冒険をけっして 忘れることなく、未知なものへのあこがれは、募るばかりです。 子ども達の誰にでも存在する、空想の世界と現実の世界。 公園の茂みも、となりの家さえも、子どもにとっては異空間となり、 未知の冒険は、そこかしこで始まります。 そこには、魔法の言葉も、この絵本に出て来る”つきおとこ”さえ隠れている かもしれません。 そうして、空想の世界をたくさん経験した子ども達はいつか、子どもの冒険を 見守り、待つことのできる大人へと成長していくのです。 (終わり) |