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vol-19
本のタイトル: エンソくんきしゃにのる ぶん・え: スズキ・コージ 出版社: 福音館書店 対象年齢: 4歳から100歳まで *-・-・-*-・・--*-・-・-*・-*-・-・-*-・-*-・-・-*・-・-*-・-・-*-・ 福音館書店から出ている「こどものとも」 毎月、斬新なアイディアと豊かな感性で、子どもや絵本好きな大人達を 魅了している月刊絵本ですね。 今回は、その「こどものとも」の中から。 1986年第1刷発行。「第36回小学館絵画賞」受賞。 *-・-・-*-・・--*-・-・-*・-*-・-・-*-・-*-・-・-*・-・-*-・-・-*-・ 「ほげたまちのほげたえき」ここからきしゃにのって、エンソくんは おじいちゃんのところに、遊びに行きます。 おじいちゃんの家は、終点です。 絵本の表紙を開けた瞬間から、そこは、「ほげたまち」 大人も絵本という世界の中に、すっと入っていくことができます。 それは、スズキコージさんの独特な絵の世界に、引き込まれていくから でしょう。 黒でふちどられた絵で綴られたこのお話を、はじめて見た時は、「何ですか? これって絵本?」という感じでした。 でも、ぎっしりと描き込まれたその絵ひとつ、ひとつ見ていると、細かい犬 一匹にいたるまで表情があり、「あっ、ここにも犬!」とか、「きしゃに 乗っているエンソくんみつけた!」とか遊べます。 間の抜けたひつじ、一匹一匹の表情を見るたびに、どんなに落ち込んでいる 時も、にたぁと笑ってしまう自分がいます。 エンソくんと一緒に終点に着くころには、なぜか元気になっています。 きっと絵本というものが、大好きであろう、スズキコージさんの世界が そこにあり、ページをめくる度に「絵本ってこんなにおもしろいんだよ。」 と語りかけてくれるからだと思います。 「ほげたまち」から終点まで、こどもの心にもどる旅、ぜひご一緒に。 (終わり) |