幸せとは何でしょう。
あなたは、どんなことがかなえられたら、幸せと思いますか。
この不思議な絵本に出会ったのは、一冊の絵本紹介雑誌の記事でした。
その雑誌には、「絵本もここまできたか。」と書いてありました。
また、「世界中のこどもに読んで欲しい。」とも書いてありました。
山の上の大きな岩の上に"はっぴぃさん"がやってきて、どんな願い事も
かなえてくれると言うのです。
のろのろの男の子となんでもあわてる女の子は、一緒にはっぴぃさんに
会いに生きます。
読者も、はっぴぃさんは何なのか、ふたりはどんな願いごとをするのか
という、期待をふくらませて読み進めていきます。
さて、ふたりは、はっぴぃさんに会えたと思いますか。
でも、ほんとの"はっぴぃさん"に会えるのは、この絵本を閉じた時だと
思います。
荒井さんの文字と絵と文、いつまでも黄色い光につつまれているような
幸せな気持ち。
もしかしたら、ほんとの"はっぴぃさん"は、みんなの心の中にいるのかも。
それに気がついた人が"はっぴぃ"なのかもしれません。
わたしの"はっぴぃ"は、素敵な絵本に出会えた時。
そして、たくさんの"はっぴぃ"を自分の言葉で届けることができた時。
(終わり)